Business model 文化商社の仕事

文化事業家を見いだし、培養し、並走する

独自の文化事業家を発掘し、そのポテンシャルを最大限に引き出し、社会に価値として循環させていくプロセスを作ります。わたしたちは、単なる投資や支援に留まらず、文化事業家と共に未来を見いだし、培養し、並走することを事業の核としています。

文化事業家とは

わたしたちが共に歩む文化事業家は、既存の枠に囚われず、自身の情熱や探求を通じて新たな価値を生み出す個人、あるいは組織です。

具体的には、以下のような特性を持つ存在を指します。

  1. 新たなライフスタイルの象徴を生み出す
    特定の嗜好や世界観を体現する商品やサービスを通じて、人々の新しい生き方や価値観を提示する存在。
  2. 土地・エリアの価値を高める
    その土地固有の歴史、習慣、あるいはコミュニティを掘り下げ、独自の切り口でエリアの魅力を高め、価値を再定義する存在。
  3. 産業を地域外に置換できる仕組みと成長性を持つ
    特定地域に根ざした活動でありながら、その知識や技術、あるいは生み出す価値が地域を越えて展開・応用され、持続的な成長の可能性を秘めた存在。
  4. 企業活動がレガシーとなり、聖地化する
    その活動自体が歴史を刻み、多くの人々にとって精神的な拠り所や探求の対象となりうる、求心力を持った存在。
  5. 企業活動のあらゆるプロセスが体験価値となり、独自のツーリズムを展開する
    日々の営みや創造のプロセスそのものが人々にとって魅力的な体験となり、それを核としたユニークな文化観光や文化交流を生み出す存在。

協業プロセス:文化を拓き、流通させる道のり

文化事業家と共に価値を創造し、社会に流通させていくプロセスは、以下の5つのフェーズを経て進行します。文化の潜在力を顕在化させ、持続可能な経済へと繋げるための、わたしたち独自のフレームワークです。

  • Phase 1 Research / Contextualizing (文脈化・再編集)

    文化事業家の活動の周縁にある、その土地固有の生活や歴史、文化の特性、そして人的な繋がりといった関係資本を深く掘り下げ、蒐集します。断片的な情報の中に隠された文脈を再編集することで、活動の背景にある本質的な価値を浮き彫りにし、独自性(Locality)、異質との融合性(Remix)、そして持続可能性(Sustainability)を再考します。
    書籍制作に向けたリサーチ、ラーニングツアーの提供、新規事業開発プロセスへの参加といった活動を通じて、文化事業家の事業構造と潜在力を客観的に捉え直します。

  • Phase 2 Visioning (価値再定義・ビジョン化)

    文化事業家本人やその関係者への丁寧なヒアリングを通じて、言語化されていない暗黙知や情熱を引き出し、共に言語化・体系化を行います。彼らが目指すもの、大切にしていることを深く理解し、外部の視点からテコ入れすることで、活動の核となる価値を再定義。これまで誰にも見えなかった、あるいは当たり前すぎて認識されていなかった未来の可能性を具体的に描き出します。MVVやVP、Culture Deckの策定など、ビジョン共有のための重要なツールを構築するフェーズです。

  • Phase 3 Prototyping (プロトタイピング・検証)

    Phase 2で描いたビジョンや再定義された価値を、具体的な体験や形に落とし込み、検証実験を行います。プロトタイピングとしてのイベント企画・運営、共同開発者の紹介、クリエイティブ提供、ラーニングツアー提供および同行、クラウドファンディングの企画・実行などを通じて、仮説を問い直し、具現化のサイクルを素早く回します。
    この段階で、事業として成立するか、あるいは文化として受け入れられるかといった重要なフィードバックを得ます。プロジェクトによっては、この伴走をもって一旦区切りとすることもあります。

  • Phase 4 Culturing (培養・事業拡大)

    Phase 3での検証を経て、文化事業家が生み出す価値が実体化し、市場やコミュニティに受け入れられる感触を得られた段階です。ここから、その価値を単なる商品やサービスに留めず、より深い精神性やカルチャーとして社会に根付かせていくフェーズに入ります。
    国内外へのイベント出店代行、小売店への営業代行、顧客に向けたカスタマーツアーの企画・実行、特定のテーマに沿ったプログラム作成などを通じて、文化事業家の活動のファンを増やし、共感の輪を広げながら事業を培養し、持続的な成長基盤を築きます。

  • Phase 5 Modeling (新領域事業化・スケールアウト)

    文化として十分に培養され、確固たる価値を持つに至ったコアとなる本質を、より広範な展開へと目指すフェーズです。国内での事業拡大に加え、プロトタイピングとしての海外イベント代行出店、そして本格的な海外越境を支援。
    新たな事業体(例:新会社、財団など)の設立や、これまで培ってきたメソッドを応用した新事業の立ち上げ・運営なども視野に入れます。文化事業家と共に生み出した一つの精神性/カルチャーを、新しい時代の「トラディショナル(伝統)」として確立し、社会に深く根付かせていくことを目指します。